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アペックス便り6月号

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今年も早、半分経過の折り返し地点に入り、収束の兆しも見えないコロナ禍の中、日本列島は例年より早く梅雨入りしました。緊急事態宣言の地区だけでなく、否応なしに巣ごもりで過ごすことが余儀なくされるだけに、日常に創意工夫と変化をつけて梅雨空に晴れ間を見出したいものです。梅雨空以上に暗雲漂う現実問題と言えば、開催迄あと二か月を切ったオリンピックがあり、今なお中止だ、再延期だ、いや開催だと、世論と政府とマスコミの賛否が交錯する緊迫した状況の中での成り行きが注目されます。平和の祭典も未知のウィルスとの闘いを避けて通れないのだが、変異型へと猛威を振るい拡散の勢いが止まらない状況が続く緊急事態下では、開催は困難極まりないだろう。

休業を強いられ、明日が見えず絶望の日々を過ごす国民からの理解は得られないだろうし、やっと確保したワクチンも高齢者から優先的に接種し始めたとはいえ、医療崩壊の最中で人類の平和の祭典は一体何が実現できるのだろうか。前例の無い中で苦しい厳しい判断を強いられる際、人間は特に経済損失を回避せんが為に希望的観測で不都合や不利益に目を伏せがちになるが、ここは少なくとも、最悪の不測の事態まで想定して冷静な判断を期待したい。

武器の手入れは怠らない 〜思考停止は即死〜

先月は、瀧本哲史氏の提唱してきた(決断思考)なる武器に関して考えて みました。答えが無い時代を生き抜き、特にゲリラ戦を余儀なく闘わざるを得 ない若者が唯一持てる (一般教養)は大きな武器になり得ると考察しました。 答えの無い時代に生きる我々の頼りが、『 思考』の中にしか見いだせず、『 思 考』の中こそ人間の尊さがあるという氏の提言を更に深堀りしましょう。

17世紀に生きたパスカルは、既に『 人間は考える葦である』という言葉を残し ています。自然の中では、人間は最弱の一本の葦に過ぎないが、しかし、そ れは考える葦である、と。人間は弱い存在で、人間を押し潰すのに自然は何 の武器も要らない。風のひと吹き、水の一滴で、いとも簡単に自然は人間を 潰すことが出来る。しかし、自然が、最弱の一本の葦である人間を押し潰す とき、人間は自然よりも高貴であろう。なぜなら、人間は自分が死ぬこと、自 然の力が人間の力に勝る事をよく知っているからだ…。自然はそのことを何 も知らない。だからこそ人間の尊さは『 思考』の中にこそあるとパスカルは説き、 我々人間が拠って立つべき基盤を『 思考』にあると言い切っているのです。 パスカル自身、難病で30代で死ぬ運命でしたが、そんなパスカルが何もかも 思うようにはならない人生を生き抜く為に拠って立ったことこそが『 自分で考 える』に他ならない。困難な状況や、どんなに困難な時代といえ、一回きりの 人生を簡単に諦めてしまう訳にはいかない。だから『 思考』し、『 決断』が必要 であり、その為の武器(一般教養)を磨く必要が有るのです。

先日、たまたま鑑賞した『ドラゴン桜』なるドラマの印象が重なり、『 バカとブス こそ東大に行け』は言い得て妙でした。バカとブスは、ドラマ仕立ての乱暴な セリフですが、社会にある弱者として虐げられる人々を象徴的に指し、理不 尽なルールに立ち向かえない力や智恵の無い人々や、与えられたルールや 国家の制度の下で、馬車馬の様な都合の良い国民を指します。そして、『 搾取されるだけの人間になりたくなければ、不満ばかりの人生を送りたくなけ れば、お前ら勉強しろ ! 』と一喝します。桜木は続けて『本質を見抜き、自分 なりの答えを出す力をつけろ !』と。『その為には勉強するしかねぇんだ!勉強 だけがこの国で許された唯一の平等なんだ!』と。正に至言である。理不尽をひっくり返す為の象徴に東大を用い、自分で自分を変えようとしない奴は、東大から願い下げだと逆説的に説く。自分の人生は自分で考えて自分で決めていく決断思考の武器を磨き、思考を停止させない事がますます 大切だと、ドラマ人気を追い風に若者が気付き行動すれば、未来も明るくな る…と思います。先ずは、[能力]の前に、全ては[志]ですね。

おしらせと今月の予定

※公開テスト実施のお知らせ※(全学年)
今月は全学年の公開テスト実施月です。日頃の 学習成果を試す大切なテストです。頑張ろう!!
◆一般参加も出来ますので、お友達で参加希望
のある場合はお知らせください!

今月の予定
●5月31日休講(年間調整日)
○6/26日(土)全国テスト 北巽教室生…小/中学生全員
●6/29日火…休講(年間調整日)
○6/30日(水)全国テスト 堀江教室生…小/中学生全員

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