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アペックス便り5月号

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ロシアのウクライナ侵攻から2か月以上経った。戦況は、ますます激化し出口が見えない状況になっている。命がけで国を守るウクライナ国民の抵抗の陰で、子供はじめ弱者の犠牲には目を覆いたくなる。

連日流れる惨状や映像には心的ストレスが溜まる一方だ。核のカバンを持ち歩き、抑止力としての核がいつやら戦略的武器として使用の正当化を西側諸国に誇示しながら脅すプーチン大統領のアタマは、かつてのソビエト帝国の郷愁で一杯なのだろうか。

人の命は地球より重いとテロ軍団の言いなりになったかつての日本政府や、大量虐殺で大量の勲章で胸を張る戦時下の軍人を称えるロシアも、時代や状況下での人間の愚かさの骨頂に過ぎない。戦時下になって初めて平和の有難さに気付く愚かな人間の中でも、人類初の被ばく国になった日本にしか出来ない世界への発信や行動が有る筈なのに、難民受け入れや支援活動にもキレ味悪く、世界の後塵を拝する有様だ。

ロシアが隣国である事実はウクライナ同様で、今そこにある危機を現実に捉え、激変する世界の潮流の渦に呑み込まれない様に、一人一人の意識喚起が求められているのは間違いない。

恐ろしい未来 〜プーチンの脳内地図〜

歴史は作られる、とはよく言ったもので、泥沼化し長期化の様相を呈するロシアのウクライナ侵攻は、今なお先が見えない。政府宣伝のプロパガンダに情報も錯綜し、フェイクニュースに留まらずフェイク映像も飛び交う現代は、戦闘法や戦争そのものの情報のコントロールで多大な影響を与えている様だ。そもそも相容れず対峙する西側と、ロシアはじめとする旧東側陣営のイデオロギーの融和は無理なのか。

改めてプーチンの暴走(彼にとっては大義ある戦争)の源流に迫りたくなる。独裁国家の終焉など歴史は作らず、プーチン亡き後も、次々に独裁者は出現してくるだろう。国連安保理の常任理事国の仕掛けた侵攻は、国連の形骸化を露わにしただけに留まらず、ここにきてN A T Oや中立国の動きも慌ただしくなり、 E U諸国はじめロシア資源に委ねたエネルギー経済基盤の脆弱化が、経済制裁や国際政治の乱れに帰結するジレンマを抱え、足並みが揃わない。民意の統合にタイムラグを要する民主国家のスピードは、独裁者の脳内スピードには到底敵わない。

プーチンの脳内構想は彼自身しか知りえないが、彼が多大に影響を受けたブレーンの哲学者にアレクサンドル・ドゥーギンがいる。彼の『ネオ・ユーラシア主義』に関連する記事を4/23付の週刊現代に記述されていたので、以下に抜粋し紹介してみたい。◎『東の文明(ロシア)には西の文明(アメリカ)がもたらす破壊を終わらせる使命が有る』と、彼のネオ・ユーラシア主義には、ロシアがユーラシア大陸、そして世界の盟主として君臨する野望に貫かれている。プーチンはその危険思想を実行に移しただけである。ウクライナ侵攻で新しい世界秩序への移行が始まっただけで、プーチンは今後増々手段を選ばなくなるだろう。

無謀な戦争を仕掛けたにも拘わらす゛、プーチンが攻撃的になればなるほど支持率が8割越え示す様に、ロシア国民は熱狂する軍事独裁国家であり、プーチンが信望するネオ・ユーラシア主義は、かつて日本の『大東亜共栄圏』の理念より遥かに過激だ。ロシアにとって価値の無い国家は、滅ぼすか従属させるべきだと提唱しているのだから。更に怖いのが、万一ロシアが核を使用しても西側が核兵器で報復することは不可能だろう…と読み、余りに威力の強すぎた核は役に立たず要は良識が核を利用させない、というパラドックスを逆手に取った、狂気と強気の戦略である。

プーチンの暴走で世界が破壊へと次々と呑み込まれていく中、地政学的に日本の危機は更に現実化するのでは無いか危惧する。仮にプーチンが失脚なり滅亡しても、権力の空白地帯を、特に極東に位置する中国が黙ってと眺めている訳がない事は想像に難くない。毛沢東を超えるという野望を持つ習近平がいつ動くか…と考えるだけで、恐ろしい未来を想像する。

隣国との付き合いほど難しいものはない。だからと言って無視出来ないのがご近所様だ。日頃の付き合いが大切なのは言うまでも無いが、人も国も基本は同じだろう…と、思いたい。

おしらせと今月の予定

※ 今一度コロナ感染防止の徹底を!!※
オミクロン株の変異型も検出されてコロナ感染が若年層を中心に拡大しています。
学校内感染報告も頻繁に有りますので通塾の際の体調管理の徹底化をお願いします。
●体温チェック
●手洗いの徹底
●不織布マスクの着用
●人込みを避ける

今月の予定
○4/26〜28…5月分の授業
○4/29〜5/5日…全学年休講
○5月中旬各校定期テスト
※5月まで
紹 介 キ ャ ン ペ ー ン 実 施 中 ! !

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