世界中を混乱に陥れた新型コロナのパンデミックも早2年が経ち、疲弊した経済や社会の立て直しに、世界が模索している。コロナ禍による新しい価値観や、多様化するライフスタイルの変化もウィズコロナを見据えての新しい創造が求められている。
カーボンニュートラルの潮流に対応迫られる中、原油価格の高止まりが、経済立て直しを模索する日本を直撃し、政府も備蓄石油を緊急放出するなど、資源の無い国日本のエネルギー問題は、質の悪いインフレの引き金にもなりかねない。ばらまき政府が18歳以下を対象に、コロナ支援で緊急財政支出するのは結構だが国民目線とのズレも感じる。
師走は、一年を一掃させ、新しい年をどう迎えるかの節目だ。この師走から迎える新年が、この先振り返った時に人生の節目だった、と言えるような壮大な心の大掃除をやり切って、これまでに無い希望溢れる新年を迎える準備をしておこう。
日本を地球儀で眺めていると、誰が見ても島国であることは一目瞭然だが、衛星も無かった遥か昔の日本を想像しながら、異文化との関わりが地理的に遮断された環境での社会が歴史を紡ぐ中で、他には観られない特異な形で形成された『空気』の捉え方が、今日増々、目に見えない壁となって、現代社会の我々の行動様式を規制、束縛している感が否めない。日頃感じる日本社会の閉鎖性や同調圧力も、すべてはこの『空気』の存在から起因するのかも知れない。
以前に若者の間でさえ流行った『K Y 』なる、所謂『空気』を読めない者は、コミュニティから疎外される現象は、日本特有の今に始まった事ではないが、40年も昔に『空気』を研究し、論じた名著が有り、色褪せるどころかますます混迷の現代社会に予言めいた輝きを放つ一冊だから、一読を薦めたい。タイトルもズバリ『空気』の研究(山本七平著)だ。日本には、誰でも無いのに、誰よりも強い『空気』なるものが存在し、人々の行動規範となっている。山本氏は本書で、『気』とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の『超能力』かも知れない…と述べ、この『空気』なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起こるやら皆目見当がつかないことになる、と論じている。正に昨今の政治スキャンダルで流行った『忖度』そのものではないか。絶対的な信仰を持たない日本人にとって、『空気』が生まれる土壌や背景から考察し、臨在的把握なるものの絶対化への道程を鋭く論じている。『空気』支配が強まりすぎると、やがては原理主義に行き着き暴力的な絶対存在にもなり得ることも、暗示している。臨在的把握(根拠は無いが、効果が有りそう)の共有化が強まりすぎると、やがては科学的論拠まではねのけて、物事が決定されていく動力源にまでなっていく例で、太平洋戦争における、戦艦大和が沈む覚悟で出航し、撃沈されたのも、『空気』による決定だと例示されている。
『空気』を読め、あいつは『空気』が読めない、というコトバが当たり前に使われ、誰もが『空気』という絶対権力を恐れて右往左往している今こそ、『空気』を一考する必要があると思われる。では、『空気』なる妖怪に呑み込まれないためにどうすれば良いのか。併記された『水』(通常性、現実など)の使い方が肝要という。確かに、場の空気に水を差すと言いますね。我々に絶対必要な空気と水のチカラ配分を把握しながら、自分の考えや個性を大事に、『空気』に流されない行動をしたいものですね。
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今月の予定
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○12/23〜冬期講習開始
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