header

アペックス便り2月号

>>PDFファイルを見る

新年が明け、早一か月が過ぎ受験シーズンに突入しました。コロナ禍の中、大学共通テストが初めて実施されました。大きな混乱も無く今後は私立大学、国立大二次試験、高校受験と正に本番たけなわになります。世界の動きと言えば、議事堂襲撃を先導したトランプ大統領が、二度目の弾劾訴追の異例の幕引きを余儀なくされました。新たに就任したバイデン新大統領はスタートから前政権の山積した問題をどう立て直していくのか、今年の世界10大リスクの筆頭に挙げられるぐらいの世界のカギを握ると言われています。コロナ不況の中での異常な株高やオリンピックの行方といい、誰も先の読めない時代に突入した感の有る中、自分の羅針盤を持ち自分だけの新航路をしっかり歩まねばならない事だけは確かなようです。

AI vs 教科書が読めない子どもたち〜9割が教科書を読めていない〜

最近指導現場で痛感する [読解力]に関して共鳴共感した著書を要約紹介して みたい。『 A I vs.教科書が読めない子どもたち』の著者、国立情報学研究所の新井紀子教授は、「全ての教科書を正解に理解できる小学生はクラス内の2、 3人です。また子供の語彙量は家庭環境の影響が大きく、小学校入学時点で3〜4倍の差がつくこともある。A Iが台頭する時代、読解力なしには仕事を選べません」と手厳しい指摘をする。受験も合否の決め手の要素は読解力と言っても過言ではない。新井氏は、クラスの9割は教科書が読めていないと言う訳に、「識字」力の 低下に併せ、『汎用的読解力』を挙げている。文字として読めるだけでは意味が無く、文章を読んで正確に意味や内容を理解することができて初めて読めたといえ、日本の子供たちはこの読解力が弱いと指摘する。典型的な現象は、算数で計算は出来ても文章題になるとわからなくなる例を挙げる。「算数、理科、社会などすべての教科で求められる力です。国語の心情読解の場合、作者の思いを読み取るといった、いわゆる行間を読む力を養い、解釈に幅があります。でも、算数、理科、社会でいろいろな解釈があったら困りますよね? 文章に書いてある事実を正確に読み取る。それが汎用的読解力です」と読解力を定義し、読めない原因を語彙力を 筆頭に挙げ、[算数の(割る数)と (割られる数)がわからない]を例示している。

主語・述語や修飾語・被修飾語といった文法がわかっていないということもあるが、もう一つ、子供たちが読めない理由には“ 読み方” もある。算数や理科の文章は特 に『 より小さい』と『以下』の違いのような言葉の定義をそのつど区別していく“ 精読” が必要になり、『汎用的読解力』の有無の差はかなり大きいと言える。下図にそのスキルを示したので参考にされたい。要は、このスキルを身に付けて初めて教科書が 読める = (解る)訳である。読めない文章が並んだ教科書に子供が興味を持てないのは、いわば当然。読めないことが勉強嫌いや特定の教科への苦手意識にもつながるというから見過ごせない。読めないがために将来の選択肢を狭めてしまうのはもったいない話だが、それだけでなく社会に出て立ち行かなくなる可能性もある。是非 語彙力を鍛え、『汎用的読解力』を身に付け、来る A Iの時代に翻弄されて、右往 左往しない『武器』を身に付けていきたいものです。

おしらせと今月の予定

※ 高校受験進学説明会実施※[2/20] 2/20[土曜日]夕方5時より現中2生対象に北巽教室で実施します。併せてテストデータ を返還して懇談会も兼ねますので全員参加 でお願いします。

◆合格速報◆
おめでとう! !
●明星中学[S特進]…A.N.くん

○1/30日 全国テスト 非受験学年対象
○10日(私立高校入試)
○18日大阪府立高校入試 特別入学者選抜試験
○20日(現中2対象) 進学説明会&懇談会
○27日今年度最終授業
●3月1日…新年度開講

アペックス便り バックナンバー