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アペックス便り8月号

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長く居座った梅雨前線もようやく居を変えそうで、梅雨明け間近の予報が出ました。各地で記録的豪雨をもたらし、特に九州地方は打撃的な被害を受け、今なお復興の出口が見えない惨状です。一方秋口に予想されたコロナ禍の第二波も早々に増殖を加速させ、各地で感染者数の増加が止まらない猛威を振るっています。人間は慣れる動物とはいえ、発生当初に比べ明らかに危機意識は麻痺した状況で、各個人の感染予防意識の低下はもとより、GO TO TRAVELなるキャンペーンを前倒ししでも経済復興のテコ入れに躍起となる政府の狼狽え等、全てが空転し始めている感が否めない。本来なら東京五輪が開幕され、列島は歓喜に満ち溢れていたはずの時期だったのに、正に一寸先は闇です。記録的な酷暑と豪雨に更にコロナ禍が加わり、そもそも五輪の場所と時期の適正も省みる機会を与えたのは確かです。それこそ、開催中止を避けんが為の政府の暴走と愚策だけは許してはならない。前例のない時代を生きる以上、狂信的世論に巻き込まれ翻弄することのないよう、少なくとも各個人に冷静さと感性が問われる時代であることは間違いない。

夢中の鏡の前で映す姿 〜感性を磨け〜

ユこれまでK-POPは聞いたことが無かったが、BTSなる韓国の7人グループの国連ユニセフのスピーチを目にする機会が有り、興味本位で彼らの楽曲を聞いてみた。国連でのスピーチのことばのチカラと英語の堪能さに驚いたのがそもそものキッカケであったが、彼らの音楽を聴いて二度驚いた。昔からクラッシックやジャズ、ヒップホップ、プログレ等、洋楽中心にジャンルも広範に愛好収集してきたつもり、と自負する無意識に作ったバイアスに羞恥せずにいられなかった程、言葉を超えた心地よさが耳に響いた。要は聴いてとにかく『いいなぁ!』と単純に思ったのである。その後もいろいろと彼らに関するニュースが目に入ってくると、つい気になるから面白いものだ。ビルボードで1位を取った…ギネス記録更新…などと見ると、つい応援したくなるファン心理もわかる気がする。熱狂的ファンまでには至らないまでも、どうせ単なるアイドルの真似事だろう…や韓国のヒップホップのレベルって?という様な固定概念が、楽しさを拡げる邪魔をしていたのは確かだ。最近は第二次韓流ブームらしく、日本の中高生には特にファッションや音楽、映画、食べ物…と広く生活文化に人気が有るらしい。山手線での原宿に次ぐ人気の駅が『新大久保』というから、すっかり若者の間での韓流は定着しているのであろう。若者同志が文化で繋がることが相手を知り分かち合う近道である。大人たちが嫌韓や反日を利用したり、マスコミが煽ったりするのが元凶であり、特に彼らの政治利用に翻弄されては勿体ない。良いものに触れ、感動することは、生きる証であり、感性のある証拠だ。感性はエネルギーの源泉であり、嘘が付けないのが感性だ。理性も大切だが、理性は感性に勝てない。良いものは良いのだ。美しいものは美しい。敗戦直後も、暫く年配者がアメリカのロックや文化に夢中になる若者に眉を顰めるようなことは世の常だ。

ジェームスディーンの『理由なき反抗』のジーンズに憧れ、60年代のロックに狂い、ピーターフォンダの如く、『ボーントゥビワイルド』を唄いながら、イージーライダーのように派手にバイクをかっ飛ばす…。そうした憧れや感性に訴えるものを追いかけながら、生き甲斐を求めて、持てるエネルギーを燃やし続けていくのだ。最近の若者は元気が無いなんて、ことさら大人が決めつける必要はない。触れて、観て、感じる邪魔だけは、決してしてはならない。

若者の感性のチカラを信じ、生き甲斐へと昇華させる時を待つのだ。かつて我々がそうであったように、持て余すエネルギーを爆発させる日が必ず来ることを信じよう。人生ってこんなに楽しいんだって、身をもって若者に教えてあげよう。若者に憧れられるぐらい、まずは大人が人生に夢中になってみよう。自身としては『パラサイト』も良かったし、『愛の不時着』も良かった。『梨泰院クラス』は若者にお勧めできる。近くてもやはり違うお国柄や、歴史や世相も解り楽しめる。音楽や、映画や文化やスポーツはグローバルに広がり、地球規模で拡散する時代だから、淘汰の厳しさも本物だ。世界の一流に数多く触れて、観て、感じることが、感性を磨く未知との遭遇でありワクワク生きる方法なのである。さて、今日も新たに未知との遭遇を楽しみたいので…。今後皆さんに、更なる日々新たなドキドキした体験を期待します。

おしらせと今月の予定

※夏期講習& 強化合宿受付中※

今年の夏休みは短期ですので、計画的に集中した学習に取り組みましょう。
夏期講習&強化合宿…受付中【8/5まで】
〇塾外部生も参加できます。
〇高校生は合宿が効果抜群です! 1学期での苦手教科の整理はこの夏中に!

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