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アペックス便り6月号

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長らく続いた緊急事態宣言が全国的に解除され、空白時間の続いた学校もようやく再開し始めた。これまでの当たり前が、当たり前で無くなった非日常の自粛を強いられた日々を、我々はどのような思いで過ごしていただろうか?

先の見えない不安や、社会と隔絶した空間で、これまでにない家族との密な時間を過ごし改めて新鮮な繋がりに発見があったかもしれない。長期間に及ぶステイホームをする中で、否応なしに(自由)な時間を与えられ喜々として その有り余る時間を活かしたでしょうか。案外、[自由]は束縛と規制の中で自ら作り出すほうが、有難く満喫できたかもしれません。いかに人間社会の脆弱さが露呈した今、出口の見えないコロナの恐怖に、いつまでも狼狽えていては前に進めない。人類は弱り切って危機に瀕した度、生まれ変わり進化を重ね、社会を変革し乗り越え生き延びてきたのだから、真価を問われるのは今からだ。時代は、アっという間に変わる。コロナは新たな社会の創設を我々に問いかける。これまでの常識が、これからの非常識へと変化する時代は、チャンスの時代だ。固定概念をはずし、貪欲に学び、柔軟な発想で、新たなコロナとの共生の社会で新たな希望と生きがいを創生するのも、我々個々の意識と行動次第だ。さぁ、もう本気で学習するしかないではないか…。

コロナ後は、寛容への世界に…

令和2年の新年が明けたとき、誰がこのような世界を想像しただろうか?

中国の武漢で発生したとされる新型のウィルスは、瞬く間に世界を席巻し蔓延して今なお、人類を不安に陥れてている。欧米ではロックダウンが実施され、非常事態に陥った中、コロナとの戦争と宣言したリーダーもいた。街から人が消え、インバウンド景気に沸いた各地の観光地からは悲鳴が上がり、リモート勤務を強いられた企業も、新たな勤務形態が浸透し始め、今後も在宅勤務がスタンダードになるという。閉鎖された学校も私立校を中心にリモート授業で学力維持を計り、IT環境設備の立ち遅れた公立校との格差も懸念され始めた。巷では、不要不急なる合言葉を武器に、自粛警察ならぬ匿名の自警団が街を闊歩し、自己のストレス発散をはき違えた正義を大義に有り余る暴走行為で、更に暗澹たる気持ちにさせる始末だ。医療従事者の関係者には、陽性嫌疑からくる差別まで蔓延るという信じられない光景や、コロナ感染から晴れて全快した陽性患者には、退院後のコロナ差別が待ち受けているというから、江戸時代のムラ社会の構造から抜け出せないままでは、そもそも世界の先進国を自認することさえ、滑稽である。今問われるのは、個々人の民度や、道徳観や、更に対人や対社会に向けての生き方そのものである。目に見えないウィルスの脅威は、加害者も被害者も存在しない、いわば共存せざるを得ない脅威だ。これまでの価値観や社会システムのスタンダードは通用しない。戦後の焼け野原からの状態からのスタートは、可視化した復興や発展が励みになったが、数か月前とは全く変わらず見える社会で、異変が実感できない中での不安や恐怖は、増長し易く拡散し易い。

明日は我が身と、謙虚な気持ちで社会を思えば、水面下での激変の潮流にも乗れるかもしれない。コロナ後のスタンダードなど皆無な状態と言える今は、国家レベルでも模索の状態だ。成果主義は、コロナ後の社会では未だ成果フィルターが無い中では、試行錯誤しなければ成果そのものが見えない。良くも悪くも、コロナは我々に等しく再生機会を与えてくれる。国家レベルから庶民の日常生活まで一変した社会は、模索と試行錯誤を繰り返しながら変容せざるを得ない。

出来れば、我が身を守る余りに他者を攻撃排除する姿勢より、明日は我が身と寛容な姿勢でコロナ後の世界を模索したい。限りある地球上で、人類は万人が資源を共有し、営み、生存を続ける限りは、持ちつ持たれつの寛容な姿勢が、相互理解を深め、価値を共有し、新たな世界を創出する鍵になると信じたい。

生きるか死ぬかの過酷な砂漠を彷徨う状況で、遥か遠く先に人影を見出した事を想像すればよい。きっと誰もが「これで助かった!」と思うはずだが…。

おしらせと今月の予定

●緊急事態宣言が解除されましたが、感染予防 意識をこれまで以上に徹底し、継続しましょう!
●手洗い、うがいを敢行し、マスクを着用下さい。
●発熱時は連絡の上、自宅で静観し自粛願います。

○1日〜13日…特別分散通塾
●13日〜通常時間帯通塾
○30日…全国テスト[予定]

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