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アペックス便り11月号

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秋たけなわのこの季節、勉学にスポーツに読書にと、何をするにも気分爽快に充実感を味わいながら楽しみたいものですね。紅葉前線も活発に南下の模様ですから、この機に進んで近隣の古都などへ足を伸ばし、日本の四季の移ろう風情を堪能したいものです。そんな折、京都大学の本庶佑特別教授がノーベル医学・生理学賞の受賞という快挙が日本中を明るくしました。偉業を生んだ本庶哲学の神髄は6つのCのキーワードからなる(Curiosity)(Courage)(Challenge)(Confidence)(Concentration)(Continuation)に集約され、(好奇心)を大切に(勇気)を持って困難な問題に(挑戦)し、必ずできるという(確信)を持ち、全精力を(集中)させ、諦めずに(継続)することで時代を変革するような研究を発信できるのです…と蘊蓄あるメッセージを残しました。中学・大学受験もカウントダウンが始まり、高校受験も100日前に突入しました。受験本番まで6つのキーワードを自身で鑑みながら、秋本番を更に(情熱)を加えて乗り切って[実りの秋]にしていきたいものです。

ホモ・デウス(下巻) 〜人類はどこへ向かうのか?〜

ユヴァル・ノア・ハラリ著の『ホモ・デウス』を、上下巻通読した。

読後は?と聞かれば、何とも複雑な想いに駆られてしまう。起因は最終章によるのだが、人類のこの先の未来が希望や楽観とは想像し難く、だが、悲観や絶望とも考えられず、現代を生きる我々個々のサピエンスに、問題提起された様な警鐘とも感じられるからだ。正に[パンドラの箱]をサピエンスは『開けようと』いや『開けてしまった』のかの解釈が判断できない想いだ。【ギリシャ神話からくる[パンドラの箱]は、全能の神ゼウスから『絶対に開けてはいけない』と命じられたにも関わらず、パンドラが開けた後、この世のあらゆる災いが一気に噴出した…とされる。箱の最後には「エルピス」も残されていた訳だが「エルピス」には(希望・期待・予兆)の解釈とエルピスも災いの一つであると解釈することも…】

著者によれば、我々の混沌とした世界で起こっている全てを考える場合、歴史的考察のスパンのとり方で焦点を当てねばならず、(生命)という壮大な視点で見れば、現代は次の三つに集約されつつあると…。[生物はアルゴリズムと生命はデータ処理という教義][知識は意識から分離しつつある][意識を持たない高度な知能(AI)を備えたアルゴリズムが、我々自身が知るよりも我々のことを知るようになるかもしれない]と示唆し、更に三つの問いを提起し思考し続ける様、我々に切に願う。それは(生物は本当にアルゴリズムに過ぎないのか?生命は本当にデータ処理に過ぎないのか?)(知能と意識のどちらが価値があるのか?)(意識を持たない高度な知識を持つ[AI]アルゴリズムが、我々自身を知るよりも我々のことを知るようになった社会や政治や日常生活はどうなのか?)と…。前作『サピエンス全史』で今日地球上でサピエンスが繁栄成功できた能力に、大勢が柔軟に[協力]する能力を挙げ、誰もが信じる[虚構]に支えられている以上、未来への繁栄維持には、これまでの歴史を凌駕するかつてなかった強力な[虚構]の創出が必要になると予測する…。サピエンスが『開けたくなる』ようにアルゴリズムされているのなら、『開けてよかった』と後悔しない[パンドラの箱]の物語を構築し、やはり[虚構]の一つ一つに[意味]を見出し与えていきたい…と願わずにはいられない。秋の夜長のお供に是非ご一読を…!

おしらせと今月の予定

※進路・進学相談について※
中3生は11月より、進路調査の確認から最終の12月の三者懇談の進路決定迄、各中学校にて大詰めを迎えます。

主観や客観の相違から、希望進路変更等の無き様に、相談のある生徒は事前アポ確認の上、随時受け付けます。

志望校を目標に頑張りましょう!!

○11日(日)五ツ木模試中3生は参加
○24日(土)公開テスト小学生/中学生の全員
♦当日にテスト参加出来ない生徒は必ず事前申告の上、調整日に受験してください!

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